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海外進出の事例

海外、特に新興国においての経営に関する法律は未だ細部まで制定されているとは言えず、各企業の判断で運営せざるを得ない部分が数多くあり、情報も錯綜しがちです。私達はその地域での最新動向、運用ルールなどを把握し安全かつ確実な提案をすることをお約束します。

黒字化達成した中国現地法人の再生

再生に携わる前の会社の状況

  • 設立5年を経過しているが毎期営業赤字が継続し黒字化の目途が立たず。
  • 資金不足を日本親会社からの親子ローンで工面していた。
  • 親子ローンは子会社の投注差の内でしか中国の制度上できず残り枠なし。
  • 資金繰りの破綻が見え始めた。
  • 多額の売掛金の未回収が実態は簿外として扱われていた。
業種 プラスチック製品製造業
国・地域 中国・北京市
年商 1億円
従業員数 80名

<SCLの取り組み>

  1. デューデリジェンス:事業精査 財務精査 想定破綻日(Xデー)
  2. 事業精査報告書(デューデリレポート)を日本本社取締役会に上申し事業継続可否を決議
  3. 再生計画書の作成 合同PT結成
  4. 前払い制度を活用し、代金支払を兼ねた緊急避難的資金援助発動
  5. 日本本社の取引銀行から資金調達
  6. 中国現法の増資
  7. 売上計上基準の変更 製造コスト徹底見直し
  8. 日系商社と提携交渉

【再生過程に発生した障害】

  • ローカルスタッフのなあなあ主義、明日またやればいいとの逃避意識
  • 責任は他人にありの思想が強く、製造コストの見直しや経費の見直しにおいて自己の問題であることの意識の低さ

再生の結果

  • 前払い制度を活用して資金を投入した結果、Xデーを40日引き延ばせた。
  • 中国製造子会社の経営悪化を日本本社の銀行に悟られずに資本増強が完了できた。
    増資の結果親子ローンを一部返済でき、投注差の枠が再び生まれた。
  • 資金繰りに相当余裕が生まれた。
  • 売上計上基準変更が突破口となり、現況を招いた最大の癌である回収すべき売掛債権を顕在化させた。
  • 商社利用という確実性に舵を切った結果、営業マンのリストラに繋がった。
再生後の会社の状況販売を日系商社経由に変更し、回収の確実さを優先した。出荷ベースの売上計上基準に変更することにより確実に売上は計上され、製造コストの見直しも相まって黒字化達成
再生のポイント1投注差(借入枠)の認識
image 中国の資本政策は外国企業に投注差を設け、枠を超える資金の流入を規制している。本来なら投注差の無くなる前に新たな資本政策を打つべき。
再生のポイント2見切りをつける
image 進出後の黒字転換年度をはっきりさせないまま赤字を垂れ流すと本社も疲弊する。見切りをつける年度を予め定め、未達であれば深手を負う前に諦める認識が必要。
再生のポイント3本社を巻き込む
image 再生の現場と司令塔が地理的に離れているため、本社スタッフとPT(プロジェクトチーム)を結成するのが効果的。
再生のポイント4現地の会計基準に注意
image 売上計上基準が入金ベースであれば、出荷後の未回収分が露見しない。赤字の原因が実はそこにあるケースも多い。売上をきちんと計上する、売掛金を着実に回収するといった基本が守られていないことにも注意すべき。

相談から契約までの流れ

  1. 電話にて相談
  2. 面談(2回)
  3. 契約条件提示
  4. 弊社との契約