迅速なデューデリジェンスによる専修学校の再生
再生に携わる前の会社の状況
- オーナー兼社長が主業と関係のない賃貸目的の不動産を銀行借入で買い漁り、全てが不良資産化した。
- 銀行から新たな借入のため、銀行別の決算書が作成され都合の悪い部分は隠ぺいされていた。
- キャッシュが潤沢なように大きく粉飾していたが実態は火の車で、給与遅配が6か月に及んだ。
- 万策尽きてとうとう延滞が始まり、銀行と会いたくない社長はホテルを転々として雲隠れした。
- 箸の上げ下げまで社長が指示していたため、雲隠れ後社内をまとめる者がいなかった。
業種 |
教育業(資格取得専修学校)/出版業 |
都道府県 |
東京都 |
年商 |
8億円 |
負債総額 |
15億円 |
従業員数 |
50名 |
▼
<SCLの取り組み>
- 解雇した社員から文書や電話での執拗ないやがらせ。
- 元社員が意図的に仕入先に悪評を流布し、取引継続条件が悪化した。
- 社員総会を開催し再生計画を説明、社員を味方につける
- 再生計画書作成 バンクミーティング開催
- 事業譲渡先になる新会社設立
- 東京地裁に民事再生を申立 同日新会社に事業譲渡
【再生過程に発生した障害】
- 本の流通には欠かせない取次業が東販、日販の2つの柱からなるムラ社会であり、民事再生の意味を中々理解してもらえず、説得に時間を要した。
- 生徒が払う受講料の割賦払いに長い間協力していた割賦会社が協力を拒絶。
再生の結果
- 債権者集会にて、担保付債権並びに50万円以下の小口債権を除く債権額の97%カットで決議。
- 東京地裁 再生計画認可。
- 校のゴタゴタで退講した受講生は1人に留まり、受講生の信用を何とか繋ぎ留められた。
- 意見を言えない会社の風土が一変し、上下間のコミュニケーションが活発化した。会社をより良くしていこうと社員が積極的に発言するようになり、リーダーシップを発揮する者も現れた。
再生後の会社の状況現在も土地家屋調査士の資格では全国有数の合格者を輩出する学校として君臨
再生のポイント1迅速なデューデリジェンス
|
着手後1週間でデューデリジェンス第1報が完成。再生を確信し、スポンサーを募ることができた。 |
再生のポイント2社員からの支持
|
給与遅配が最大6か月分発生していたが、DIPファイナンスを注入して遅配分全額を支払い、即座にした。このことにより社員全員が再生計画を支持し、計画を軌道に乗せることができた。 |
再生のポイント3本業の回帰と強化
|
不要な不動産は全て処分。本業の面では強いいと言われる土地家屋調査士の合格者排出に更なる磨きをかけるべく教材の全面改訂に取り組み、講師陣も充実させ他行を圧倒。 |
再生のポイント4眠るブランド価値の発掘
|
以前に制作されたコーポレートキャラクターが知らず知らずのうちに消えていたのを再活用した。「キャラクター」「キャッチコピー」「学校名」の3点セットを徹底化し、顧客認知度を向上させることにより出版事業の売上が伸びた。 |
相談から契約までの流れ
- 電話にて相談
- 面談(2回)
- 契約条件提示
- 弊社との契約